雁の子(読み)カリノコ

デジタル大辞泉 「雁の子」の意味・読み・例文・類語

かり‐の‐こ【×雁の子】

ガンカモなどの水鳥ひなを慈しんでいう語。
鳥座とぐら立て飼ひし―巣立ちなば真弓の岡に飛び帰りね」〈・一八二〉
ガンの卵。また広く鳥の卵をいう。
三月やよひ晦日方つごもりがたに、―の見ゆるを」〈かげろふ・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「雁の子」の意味・読み・例文・類語

かり【雁】 の 子(こ)

  1. 雁のひな。また、「子」は愛称で、雁、鴨などの水鳥をいう。
    1. [初出の実例]「鳥(と)ぐら立て飼ひし雁乃児(かりノこ)巣立ちなばまゆみの岡に飛び帰り来ね」(出典万葉集(8C後)二・一八二)
  2. ( 「子」は卵の意 ) 雁の卵。また、水鳥など鳥の卵一般にもいう。
    1. [初出の実例]「かりのこの見ゆるを、これ十づつかさぬるわざをいかでせんとて」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)

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