日本歴史地名大系 「雍正旧記」の解説
雍正旧記
ようせいきゆうき
成立 雍正五年
写本 仲宗根玄吉氏(外間本)・豊見城常任氏(多良間本)・田島本
解説 宮古島旧記類の一。雍正五年宮古の頭・在番が連署して首里王府へ報告したものの控を編纂して成立した記録。内容は宮古内三〇ヵ村の所在地、蔵元からの距離、寺社などの公署はじめ井川六〇の掘削年あるいは修補年、城跡八、御嶽一九の由来や祭神、頭役ならびに大安母叙任の由来、特産物、港の数、功労者など。特産物は紺島布・上布下布・牛馬羊・蘇鉄・あだん葉筵・ふく為筵・白菜角俣・木綿花・土かめ・海馬を記す。港は漲水・浦底・穴川・多良間の四ヵ所をあげる。宮古の勲功ある者として根間目黒盛豊見親跡の島主大立大殿、次いで目黒盛五代の孫仲宗根豊見親を記す。古謡九点は往時を叙事的に謡い貴重。
活字本 「宮古島旧記並史歌集解」、「平良市史」三
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報