雨ゴート(読み)アマゴート

デジタル大辞泉 「雨ゴート」の意味・読み・例文・類語

あま‐ゴート【雨ゴート】

雨天のときに着る和服用のコート

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精選版 日本国語大辞典 「雨ゴート」の意味・読み・例文・類語

あま‐ゴート【雨ゴート】

  1. 〘 名詞 〙 ( コートは[英語] coat ) 雨のとき着用する和服用のコート。
    1. [初出の実例]「三千子は、護謨引(ごむびき)の、薄い羽二重の雨(アマ)ゴートを着て」(出典大道無門(1926)〈里見弴隣人)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雨ゴート」の意味・わかりやすい解説

雨ゴート
あまごーと

雨天の外出時に着物がぬれないように着る防雨用和服コート。主として女性が用いる。古くは合羽(かっぱ)といった。コート丈は、帯を締めた上に着衣して、かかとまでの丈を計り仮縫いをして定める。裄丈(ゆきたけ)、袖幅(そではば)、袖付けは長着より8ミリメートルずつ寸法を大きく仕立てる。前身頃(まえみごろ)の裾(すそ)に前上がりをつけ、歩きやすくする。小衿(こえり)には立ち衿と折り衿とがある。立ち衿は角・丸の道行衿、千代田衿、折り衿はへちま衿を基本とし、デザインによって多くの変形ができる。近年は道行角衿が一般に多く用いられる。布地は防水加工を施し、主として繻子(しゅす)、紋繻子や、紬(つむぎ)、絣(かすり)木綿なども用いる。雨ゴートは四季を通じ単(ひとえ)仕立てにする。肩すべりは着脱しやすい滑りのよい布地を用いる。紗(しゃ)のような薄物に防水加工をして、用いることもある。また、半コートと下半身を覆う下衣との二部式は、晴雨兼用として便利である。

[藤本やす]


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