雪えくぼ(読み)ゆきえくぼ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「雪えくぼ」の意味・わかりやすい解説

雪えくぼ
ゆきえくぼ

融解期の雪面に形成される無数のくぼみ模様暖気日射、あるいは雨などによって積雪が融(と)けるとき、雪面は一様には沈降せず、表面に無数のくぼみ模様を生じながら沈降してゆく。くぼみの下には融け水が集中していることが多い。雪が降り積もったあと、強い日射とともに急に気温が上がるようなときに、みごとな雪えくぼが見られる。雪質や融雪速度の違いにより、雪えくぼの波長、すなわちくぼみの間隔は、数センチメートルから1メートルとなる。雪面のくぼみをえくぼに見立てて呼び名がつけられたもの。

[前野紀一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android