雲出井(読み)くもずい

日本歴史地名大系 「雲出井」の解説

雲出井
くもずい

雲出川庄田しようだ(現久居市)善応寺ぜんのうじ河原を取水口とし、雲出川北部河岸段丘の裾沿いに、幅三―四メートル、延長約一三キロを開削し、雲出村西端の分水場から雲出村をはじめ近隣村へ灌漑用水を供給する井水。水田六〇〇余町歩(約五九五ヘクタール)石高にして八千八八五石が灌漑された。

寛永一九年(一六四二)の大干害と正保三年(一六四六)の大凶作後計画され、藩主藤堂高次が土木工事に秀でた藩士西島八兵衛に命じて設計と施工とを行わせた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報