霧る(読み)キル

デジタル大辞泉 「霧る」の意味・読み・例文・類語

き・る【霧る】

[動ラ四]
霧が立つ。かすむ。
かすみ立ち春日はるひの―・れるももしきの大宮所おほみやどころ見れば悲しも」〈・二九〉
涙で目がかすむ。
「目も―・りていみじ」〈夕霧

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精選版 日本国語大辞典 「霧る」の意味・読み・例文・類語

き・る【霧】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 霧がたつ。曇る。かすむ。
    1. [初出の実例]「風しも吹けば 余波(なごり)しも立てれば 水底(みなぞこ)支利(キリ)はれ その珠見えず」(出典催馬楽(7C後‐8C)紀の国)
  3. 涙で目が曇る。目がかすんではっきり見えない。
    1. [初出の実例]「御髪(ぐし)かき撫でつくろひ、おろし奉り給ひしをおぼし出づるに、目もきりていみじ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕霧)

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