青具村(読み)あおくむら

日本歴史地名大系 「青具村」の解説

青具村
あおくむら

[現在地名]美麻村青具

現美麻村の最北部、土尻どじり川の谷の源流に位置する。

青具の名は、天文二一年(一五五二)の武田晴信宛行状案(大日方文書)に、大日方讃岐入道にあてて「別而可致奉公之旨候間、大子・桐山出置候」と記し、大子おおこと書かれているのは青具であると解し、これを初見とする。ちなみに大日方氏は青具村より土尻川を下った現上水内かみみのち小川おがわ小根山おねやまに居館した土豪である。また桐山きりやまは、文禄年間(一五九二―九六)に成立とみられる筑摩安曇両郡郷村御朱印御高附に安曇郡の中に記されている桐山村があり、これを「信府統記」では大町組に属し、「当時此村居コレナク」として退転村に入れているが、別に、青具村の北方の現上水内郡鬼無里きなさ村に同名の桐山があり、この文書中の桐山については、そのいずれかを考える要がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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