先天色覚異常のうち二色覚(二色型色覚異常)に属し、3型二色覚(旧称は青黄色盲、青色盲、第3色盲)という。赤と緑は感じるが青および黄を感じない色覚異常で、通常では黄に見えるものが灰色に見え、青緑から紫にかけての色が緑または青緑に感じる。先天性のものは非常にまれで、その出現の頻度は1万人に1人、あるいは5万人に1人などといわれ、遺伝形式は常染色体顕性遺伝である。しかし後天性では、網膜や脈絡膜などの眼疾患でしばしば発見され、症状の増悪(ぞうあく)や軽快に並行して色覚異常の程度も変化する。原疾患が治癒すると色覚異常も改善する点は、先天性のものとまったく異なっている。
[太田安雄]