須賀川牡丹園(読み)すかがわぼたんえん

日本歴史地名大系 「須賀川牡丹園」の解説

須賀川牡丹園
すかがわぼたんえん

[現在地名]須賀川市牡丹園

国道一一八号沿いにあり、国指定名勝。明和三年(一七六六)須賀川もと町の薬種商伊藤祐倫が摂津国山本やまもと(現兵庫県宝塚市)で薬用牡丹の苗木を買付け、現在地に植付けたといい、一帯を伊藤新田と称したという。伊藤氏は安積あさか郡に所領があったが、天正一八年(一五九〇)伊達政宗に攻められて和田わだ村に身を潜めたという。元禄二年(一六八九)須賀川宿に出て和泉屋の屋号で代々忠兵衛を襲名し薬種商を営んだ。現茨城県日立市の大甕おおみか神社の入口前、近世の磐城街道分岐点に「従是泉川道 明和八年 奥州須賀川商人和泉屋忠兵衛」と刻銘された道標が現存する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の須賀川牡丹園の言及

【須賀川[市]】より

…阿武隈川の東をJR水郡線が,西側を東北本線,東北新幹線,国道4号線,東北自動車道がそれぞれ南北に走っており,1993年には福島空港が開港した。市街地の南部には3000余株のボタンのある須賀川牡丹園や,阿武隈川にかかる乙字ヶ滝がある。【大澤 貞一郎】
[須賀川宿]
 陸奥国,仙台・松前道の宿場町。…

※「須賀川牡丹園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android