顔交換アプリ（読み）かおこうかんあぷり

知恵蔵

顔交換アプリ

スマートフォンやタブレットのカメラ機能を利用して、写真や動画の顔部分を他人の顔と入れ替えることができるアプリ。友達同士で利用すれば、お互いの顔が入れ替わった映像が作れるので場が盛り上がるために、テレビでも紹介され人気となっている。なお、顔交換アプリは1種類にとどまらず、iOSを基本ソフト(OS)とするiPhoneやiPadの他、Android用のアプリもあり、顔交換以外の様々な映像編集機能を搭載するアプリでも、顔交換アプリとして紹介されている場合がある。
顔交換アプリには、撮影済みの写真から顔交換を行うものと、撮影時にリアルタイムに顔交換を行えるものがある。前者には、顔交換を自動で行えるものもあるが、手動交換も可能で、手動の方が完成度は高い。後者には「Face Swap Live」などがある。「Face Swap Live」は、iPhoneやiPadのカメラで撮影中の顔がリアルタイムで交換される。「Face Swap Live」は有料だが、機能限定で無料の「Face Swap Live Lite」もある。いずれもiOSのみ対応(2016年6月現在)。
iOSとAndroid両方で利用できる代表的な顔交換アプリには、「MSQRD(マスカレード)」がある。「MSQRD」は本来、自撮り画像をアニメや映画のヒーローや俳優に変えたり、顔部分を動物に変えたりする「マスク加工」を主な映像編集機能とするアプリだが、機能の一つである顔交換が人気となっている。「MSQRD」では、画面上にあるガイドラインに2人の顔を近づけると、顔の部分や目、口、鼻などのパーツを認識して、自動的に顔の部分が入れ替わる。動画、静止画どちらの撮影も可能だ。なお、2016年3月10日、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のFacebookを運営するフェースブック社が、「MSQRD」の開発元であるMasquerade(マスカレード)社を買収した。

(横田一輝　ICTディレクター／2016年)

出典　(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」