朝日日本歴史人物事典 「顔思斉」の解説
顔思斉
生年:万暦16(1588)
中国明代末の倭寇。中国語読み「イエン・スーチー」。清代の江日昇『台湾外記』にみえる。これによると,福建省海澄の人,字は振泉。鄭芝竜ら28人と同志の盟約を結び,日本―台湾間の密貿易と略奪を行った。風疾のため台湾で病死。泉州出身で平戸居住の華僑李旦とその配下の鄭芝竜との関係が,同記の顔思斉の記事に投影されたものとみる見解がある。
(関周一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報