飛子(読み)とびこ

精選版 日本国語大辞典 「飛子」の意味・読み・例文・類語

とび‐こ【飛子】

〘名〙 諸国を回って男色を売る若衆。旅かせぎの陰間(かげま)旅子(たびこ)
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二四「飛子の名には奢たせんさく 三津寺の裏に伊達をはこかせたり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の飛子の言及

【陰間】より

…こうして〈陰の間〉の役者,つまり舞台に出ぬ役者の意の陰間は,そのまま男娼の通称となった。陰間に対して,舞台に出演するもので売色するものは舞台子,色子,旅かせぎをするものは飛子(とびこ)ともいった。また,関西では後年まで若衆と呼んだ。…

※「飛子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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