日本歴史地名大系 「飯尾川」の解説 飯尾川いのおがわ 徳島県:名西郡飯尾川鴨島(かもじま)町南西部を源流とし、石井(いしい)町、徳島市国府(こくふ)町域を東流して、同市不動東(ふどうひがし)町地先の浜高房(はまたかぼう)で鮎喰(あくい)川に合流する一級河川。延長二五・八キロ、流域面積七五・七平方キロ。川名は飯尾村(現鴨島町)の飯尾六左衛門が沿岸に所領を有したことに由来するとされる(浦庄村史)。古くは南山手谷(みなみやまてだに)川・山路(さんじ)川・三谷(みたに)川・唐谷(からたに)川・御本寺(ごぼし)川ともよばれた。現在の河道幅に比して旧河道跡の幅が広く、吉野川の旧河道または分流を示すものとみられる。流域には微高地・自然堤防と後背湿地とがパッチ状に分布し、豊かな穀倉地帯をなす反面、豪雨や吉野川の氾濫のたびに内水災害が頻発してきた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報