館町遺跡
たてまちいせき
[現在地名]八王子市館町
浅川の支流湯殿川に臨んだ小比企丘陵支脈内にある。立地はほとんど緩斜面地で、縄文時代の落し穴群、平安時代末期の館跡および中世の大溝などが検出されている。昭和五八年(一九八三)から同六〇年にわたって調査された。縄文早期に属する落し穴遺構は総計六三四基で、丘陵を狩場とする生活活動の実態を追究できる資料となった。平安時代の館跡は一辺五五メートルのほぼ正方形の規模で、上端の幅二―三メートルの溝が囲繞する。内部からは建物などの明確な遺構は発見されなかったが、形態から屋敷地と考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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