首都圏ディーゼル規制(読み)しゅとけんでぃーぜるきせい

知恵蔵 「首都圏ディーゼル規制」の解説

首都圏ディーゼル規制

東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県が2003年10月1日から、乗用車以外のトラックなどのディーゼル車の排ガス規制を始めた。新車登録から7年を超えた車が対象。条例で排ガス中の粒子状物質(PM)の排出基準を定め、基準に適合しない車はPM減少装置を付けなければ1都3県を走れない。東京都は自動車Gメンを創設し、高速道路の料金所や物流センターなどで車をチェック。違反が見つかれば、PM減少装置を付けるよう指導し、従わない場合は罰金を科す。国も自動車NOx法を改正し、関東、中部、関西の8都府県の都市部では古いディーゼル車は車検を通さないという規制をした。こうした過程で、三井物産が開発・販売したPM減少装置で試験データのねつ造が発覚。同社は関与した社員3人を懲戒解雇すると共に、減少装置の事業からの撤退を余儀なくされた。減少装置に補助金を支出した国や都などは、同社に支出額の賠償を求めた。

(平栗大地 朝日新聞記者 / 松村北斗 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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