馬役(読み)うまやく

精選版 日本国語大辞典 「馬役」の意味・読み・例文・類語

うま‐やく【馬役】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代宿駅伝馬役(てんまやく)のうち、馬匹の提供をする夫役負担。
    1. [初出の実例]「馬役者持主之名前、并馬之毛色等相糺」(出典:日本財政経済史料‐四・交通之部・駅伝・取締規則・寛政元年(1789)四月)
  3. 武家で馬を乗りならすことをつかさどる役。また、その役人
    1. [初出の実例]「僕の父が馬役になると、直ぐ松島の乗せずまひをする癖を直しにかかった」(出典:孤蝶随筆(1924)〈馬場孤蝶〉緑蔭茗話)
  4. うま(馬)の足(あし)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の馬役の言及

【伝馬】より

…信玄の父信虎の時期に,伝馬手形や伝馬定書が出されているが,本格的なものは永禄年間(1558‐70)の初めからである。武田氏の場合,公用,私用の両様の伝馬使用規定があり,伝馬は主要街道沿いの宿駅および周辺村落に,伝馬役として義務づけていた。さらに専用の伝馬印も作り,伝馬使用者には手形を発行して,交通上の統制を厳しくしていた。…

※「馬役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android