駿牛図巻(読み)しゅんぎゅうずかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「駿牛図巻」の意味・わかりやすい解説

駿牛図巻
しゅんぎゅうずかん

駿牛を描いた似絵図巻。 13世紀後半の作。紙本着色。現在8図が断簡として伝わり,五島美術館,東京国立博物館,藤田美術館などに分蔵。熟達した彫り塗の技法で量感豊かに駿牛の姿を写し,うち藤田美術館の1図は牛飼い童子の姿も描く。もと 10図であったことが模本によって知られる。文永,弘安年間頃成立の『駿牛絵詞』 (『群書類従所載) との関連は明らかではないが,いずれも当時の貴族階級における名牛愛好を反映したものと考えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む