高度警報装置(読み)こうどけいほうそうち(その他表記)altitude alarting system

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高度警報装置」の意味・わかりやすい解説

高度警報装置
こうどけいほうそうち
altitude alarting system

飛行機、ことに旅客機が、予定した高度から外れて飛行しないように注意を促す装置。飛行機がATC航空交通管制)や飛行計画によって、あらかじめ選択しておいた高度に近づきつつあるとき、また遠ざかりつつあるときに警報音を発するとともに、警報灯を点灯あるいは点滅させて操縦士に知らせる。高度を警報する装置としてはこのほか、低高度警報装置や客室高度警報装置がある。前者は計器飛行状態で着陸進入する際、デシジョンハイト(着陸決心高度)に達すると警報音を発するとともに、デシジョンハイト灯が点灯して、操縦士が着陸の続行または断念を決定するデータを与える。後者は、与圧中の客室圧力が急激に低下して、高度に換算して3000メートル以上に上昇すると警報音を発し、操縦士(または機関士)に注意を促す。

[落合一夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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