高来村(読み)たかくむら

日本歴史地名大系 「高来村」の解説

高来村
たかくむら

[現在地名]行橋市高来

福丸ふくまる村の南西に位置し、小波瀬おばせ川上流域、平尾ひらお台の東麓に立地する。西部は山林、東部は平野部。古代の京都みやこ高来郷(和名抄)の遺称地とされる。「本朝世紀」長保元年(九九九)三月七日条によると、前年九月に宇佐宮弥勒寺講師長祐が高来郷平井寺で雨米が降るという祥瑞のあったことを聞き及んだが、これを受けた国衙の報告によると平井寺は高来郷ではなく賀田郷(苅田郷か)にあったという。建武二年(一三三五)七月一三日の加賀大掾藤原盛綱施行状(住吉神社文書/南北朝遺文(九州編)一)によれば、後醍醐天皇から松田性秀跡の「高来村」が筑前住吉神社(現福岡市博多区)神主の政忠に給与されている。


高来村
こうらいむら

[現在地名]富山市高来

常願寺川左岸寄りにあり、北は富山湾。海岸沿いを加賀藩主往還路(北陸街道)が通る。西は黒崎くろさき村、南は野田のだ村。口碑では「たかぎ」とも称されたという。古代朝鮮から渡来した高麗人が居住したために名付けられた地名との説があり、近隣のつじどう村には高来明神が祀られている(越中志徴)。明暦二年(一六五六)の村御印留では草高一四石、免二ツ七歩。寛文一〇年(一六七〇)の村御印では免三ツ二歩となり、明暦二年の新田高三石があった(三箇国高物成帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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