高橋大造(読み)タカハシ ダイゾウ

20世紀日本人名事典 「高橋大造」の解説

高橋 大造
タカハシ ダイゾウ

昭和・平成期の歌人 日本ユーラシア協会常任理事;多麻河伯主宰。



生年
大正14(1925)年3月20日

没年
平成11(1999)年5月18日

出生地
宮城県蔵王町

本名
高橋 大蔵

学歴〔年〕
早稲田大学理工学部教育学部中退

主な受賞名〔年〕
菊地寛賞(第46回)〔平成10年〕「捕虜体験記」

経歴
大学在学中19歳で徴兵され陸軍工兵隊に入隊、旧満州・図們で終戦。ハバロフスク北部のコムソモリスクに抑留され、昭和24年に帰国。以後、業界紙記者、印刷屋、学習塾経営など職を転々とし、のち多麻河伯(たまがわ)の短歌会「艸炎」を主宰する。歌集に「空を呼ぶ野の声」「蒼氓」「まぼろしならず」など。一方、かつての捕虜仲間に呼びかけて、57年にソ連における日本人捕虜の生活体験を記録する会を組織、代表となる。以後、体験手記や資料の収集、現地墓参などの活動を続けた。著書に「四十六年目の弔辞」、旧ソ連抑留者326人の手記を収録した「捕虜体験記」(同会 全8巻)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高橋大造」の解説

高橋大造 たかはし-だいぞう

1925-1999 昭和後期-平成時代の歌人。
大正14年3月20日生まれ。昭和20年早大在学中に徴兵される。ソ連軍の捕虜となって抑留され,24年帰国。短歌誌「多麻河伯(たまがわ)」を主宰する一方,22年の歳月をかけて326人のシベリア抑留者による「捕虜体験記」全8巻(平成10年菊池寛賞)をまとめた。平成11年5月18日死去。74歳。宮城県出身。本名は大蔵。歌集に「蒼氓」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例