歌集(読み)かしゅう

精選版 日本国語大辞典 「歌集」の意味・読み・例文・類語

か‐しゅう ‥シフ【歌集】

〘名〙
和歌を集めた本。うたのしゅう
万葉(8C後)七・一〇六八・左注「右一首柿本朝臣人麻呂之歌集出」
流行歌民謡歌謡などのうたを集めた本。

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デジタル大辞泉 「歌集」の意味・読み・例文・類語

か‐しゅう〔‐シフ〕【歌集】

和歌を集めた本。
歌曲歌謡曲などを集めた本。
[類語]句集詩集詞花集撰集歳時記アンソロジー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「歌集」の意味・わかりやすい解説

歌集
かしゅう

和歌を集め編集したもの。多人数の歌を集めた撰集(せんじゅう)と、個人の家集(いえのしゅう)(私家集)とに二分できる。また撰集は、勅命により編集された勅撰集と、それ以外の私撰集とに区分され、家集にも作者の自撰集と、遺族などによる他撰集との区別がある。勅撰和歌集の始めは『古今和歌集』であり、『万葉集』は現存する最古の私撰集である。また『万葉集』の左注によると、『類聚歌林(るいじゅうかりん)』(山上憶良(やまのうえのおくら)編)、『古集』などの撰集、『柿本朝臣人麻呂(かきのもとのあそみひとまろ)歌集』『笠朝臣金村(かさのあそみかなむら)歌集』などの家集の先駆的なものが、すでに8世紀ごろ編集されていたことがわかる。家集の概念は変化しているが、『赤光(しゃっこう)』(斎藤茂吉)などは自撰家集に該当し、『昭和万葉集』などは私撰集にあたる。

[橋本不美男]

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