魚島時(読み)うおじまどき

精選版 日本国語大辞典 「魚島時」の意味・読み・例文・類語

うおじま‐どきうをじま‥【魚島時】

  1. 〘 名詞 〙 三、四月頃の魚類の豊漁期。魚島付近に、八十八夜前後、産卵のために鯛や鮹などの魚類が集まり、その漁獲高も多く、味もよい時期であるところからいう上方の語。うおじま。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「魚島時(ウヲシマトキ)に限らず、生船の鯛を何国(いづく)までも無事に着けやう有」(出典浮世草子日本永代蔵(1688)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の魚島時の言及

【八十八夜】より

…茶摘みの適期でもある。また漁の目安とする所もあり,瀬戸内では俗に魚島時(うおじまどき)といわれるほど豊漁のつづくころといわれるし,種子島や屋久島ではトビウオ漁開始の時期とされていた。この日が全国各地で農事などの目安にされているとはいえ,東日本では実際の終霜日がそれより遅い所は少なくなく,伝承どおりに八十八夜を基準にして実作業を行っているとは必ずしもいえない。…

※「魚島時」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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