日本歴史地名大系 「魚見岳」の解説 魚見岳うおみだけ 鹿児島県:指宿市魚見岳指宿市域東端の東方(ひがしかた)にある。標高二一四・八メートル。東側は直立した急崖をなし、崖下を走る県道下里湊(くだりみなと)―宮(みや)ヶ浜(はま)線を通行する際は今にも倒れかかるような恐れを抱かせる。西側は緩やかな傾斜をなす。十数万年前の旧期火山活動によって噴出した溶結凝灰岩を基盤とし、その上をシラスが覆っている。東沖合の知林(ちりん)ヶ島を経て対岸大隅半島の根占(ねじめ)町に至る指宿カルデラの外輪のくびれといわれ、開聞(かいもん)町十町の入野(じつちようのいりの)から池田(いけだ)湖を西から北へ包むように延びる鬼門平(おにかどひら)断層崖の東端に位置する。かつては島であったが、南麓を流れる二反田(にたんだ)川の沖積物や海岸の流砂などで陸繋島化した。「三国名勝図会」に魚見峯と記され、漁民が山頂から魚影を確かめて出漁したところからこの名がついたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by