太平洋戦争中に米機の空襲に備えて、山の斜面や地面を掘って作った穴や構築物。サイパン島が陥落して本土空襲の恐れが出てきた1944年以降、各地で造成されるようになり、空襲警報が鳴ると、住民はこの中へ一斉に避難した。
旧日本軍や自治体などが掘った特殊地下
その防空壕や地下壕が日本酒や泡盛を造る酒蔵関係者の注目を集めている。中の気温が1年を通して低く、変動が少ないため、酒を保管して熟成させるのに向いているからだ。戦争の記憶を凝縮した「負の遺産」が、身近な存在として生まれ変わっている。
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空からくる敵の攻撃に対し人員や施設を守るため地を掘ってつくる壕。太平洋戦争では、米軍機が日本本土の空襲を開始したころ職場や家庭に急造された。だが資材不足のため、ほとんど防護効果がなく、応急待避施設として位置づけられていた。とくに大量の焼夷(しょうい)弾により広範囲の都市爆撃が行われるようになってからは、地下壕で蒸し焼きになって死亡する人々が続出した。防空壕と隣組の消防活動に頼った民間防空が市民の犠牲を大きくしたのである。そのため敗戦直前になると、空襲の際は爆撃地域から逃げ出すようになった。なお、核爆発に対する待避壕については、「シェルター」の項を参照されたい。
[藤井治夫]
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