鳥黐・黐(読み)とりもち

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 小鳥、昆虫などを捕えるために竿などの先に塗って使う粘着力のある物質。モチノキ、クロガネモチ、ヤマグルマなどの樹皮からとる。鳥取黐。〔和玉篇(15C後)〕
※仮名草子・伊曾保物語(1639頃)下「有人、竿のさきにとりもちを付て、かの鳩をささんとす」
[語誌]「鳥黐」は古くはただモチと呼ばれた。モチとは、モチノヨネ(糯米)、モチヒ(餠)、モチツツジ(糯躑躅)などから推して、「粘り気のあるもの」を意味する形態素であり、それが単独に用いられたのが「鳥黐」のモチと考えられる。このモチに対して、中世前期になるとトリトリモチという形が現われ、さらに中世後期に至ると、現代と同じトリモチという形が見られるようになる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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