鳩山窯跡群(読み)はとやまようせきぐん

日本歴史地名大系 「鳩山窯跡群」の解説

鳩山窯跡群
はとやまようせきぐん

[現在地名]鳩山町大橋など

鳩山町全域に散在する古代の窯跡群で、比企南丘陵の東西約五キロ・南北約四キロに分布する南比企窯跡群(律令制期東国屈指の大窯跡群)の東側の一画を占める。当窯跡群は所在する大字名を冠した大橋おおはし赤沼あかぬま泉井いずい奥田おくだ熊井くまいなどの幾つかの支群に分けられ、昭和五九年(一九八四)から翌六〇年にかけて、大橋地区を中心に奥田地区にかけての発掘調査が実施された。この調査で須恵器窯跡四四、粘土採掘坑五〇〇余、工人住居・工房跡一四〇ほかを確認。窯業遺跡の発掘調査としては全国的にも最大級であった。また窯場・粘土採掘場・須恵器製作場を一体とした構造的な調査がなされている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android