鳶城跡(読み)とびがじようあと

日本歴史地名大系 「鳶城跡」の解説

鳶城跡
とびがじようあと

[現在地名]山城町大字神童子 横峰

加茂かも町と境する鳶城山山頂(三一八・三メートル)にある。またこま和束わづかを結ぶ尾根道の古道上にあたり、南山城一帯を見渡せ、遠く奈良も望見される。遠目とおめ城・遠眼とおめ城ともいう。

山城名勝志」は「上狛村山上有城跡、異本応仁記云文明二年大内介ハ上山城ノ狛ト云所ヲ城廓ニ拵ヘテ究竟ノ者共ヲ入レ置キ山崎ノ敵淀ヘ働カハ押シ留メントノ支度也」と記す。この大内介の城を「京都府地誌」「京都府相楽郡誌」は鳶城に比定している。江戸中期の写本である「上狛村野村家古記録」(中津川家蔵)は天文八年(一五三九)の記録として「遠眼の城在是も城跡御座候」、天保年間(一八三〇―四四)の「狛名所」は「はるかに遠目城は本城弥五右衛門尉□貞守りしなり皆狛の臣なり」と伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android