黒漆の太刀(読み)コクシツノタチ

関連語 出典 実例

精選版 日本国語大辞典 「黒漆の太刀」の意味・読み・例文・類語

こくしつ【黒漆】 の 太刀(たち)

  1. (つか)、鞘(さや)から金具に至るまですべて黒漆塗りにした太刀。公家では六位以下の所用。製作が容易で実用的なため、武家や寺院の僧兵に多く用いられた。
    1. [初出の実例]「勢至坊は附子縄目の腹巻に黒漆の太刀を抜き」(出典:平松家本平家(13C前)一)
  2. 紋をつけず、蒔絵(まきえ)彫刻などの装飾を施さない凶事に用いる太刀。無紋(むもん)の太刀。

黒漆の太刀の補助注記

の意として「三内口决(一五七九頃)」に「太刀〈略〉黒漆白飾太刀。凶事之時用之」の例がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android