黒蓋(読み)くろぶた

精選版 日本国語大辞典 「黒蓋」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ぶた【黒蓋】

〘名〙
① 灸をすえた跡の黒くなった所。塩をつけると痛みがとまるという。
※全九集(1566頃)七「もし灸瘡のくろぶたをちば、桃の東南の枝と青柳若枝とを煎じて、温に灸瘡をあらへ」
江戸時代歌舞伎劇場設備の一つ。自然光による照明調節のために用いられた二階桟敷の上にある明り窓を覆うための黒塗りの板。
歌舞伎・伊達競阿国戯場(1778)大序「トド死骸を川へ打込む、ト此きっかけに雨車薄どろにて黒蓋(クロブタ)しめる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android