鼕々(読み)とうとう

精選版 日本国語大辞典 「鼕々」の意味・読み・例文・類語

とう‐とう【鼕鼕・鏜鏜タウタウ・鞺鞳タウタフ】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 鼓などが鳴りわたるさま。
    1. [初出の実例]「暁鼓鼕鼕何処到、南為吏部北尚書」(出典:菅家文草(900頃)一・早衙)
    2. 「初午の太鼓鼕々(タウタウ)たり」(出典:自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉湘南雑筆)
    3. [その他の文献]〔虞世基‐講武賦〕
  3. 足音高く踏み鳴らすさま。
    1. [初出の実例]「身の丈十丈の大男が鼕々(タウタウ)と踏鳴らしつ」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉矮人巨人)
  4. 音高く物を打ったり、たたいたりなどするさま。
    1. [初出の実例]「今暁有門之者。其音鼕々」(出典:明衡往来(11C中か)中本)
  5. 水が波や滝となって勢いよく音をたてるさま。
    1. [初出の実例]「大濤洋上より来り、湾に激して怒り立つ、声鞺鞳として、空を掴み躍る」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
    2. [その他の文献]〔入蜀記‐第一〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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