精選版 日本国語大辞典 「鼻張」の意味・読み・例文・類語
はなっ‐ぱり【鼻張】
- 〘 名詞 〙
- ① =はなっぱし(鼻端)②
- [初出の実例]「敵打本田の次郎はなっはり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐宝暦一二(1762)仁三)
- ② 業者と馴れ合いで、客の購買心をそそる者。さくら。また、一般に馴れ合いで行動する者。
- [初出の実例]「鶯も蛙も国のはなっはり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐宝暦一一(1761)松三)
- ③ ( ━する ) 賭博で、人より先に張ること。
- [初出の実例]「五両札鼻ッ張りにて囲いとり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和六(1769)仁三)
- ④ 表だつこと。表面に出すこと。先頭になること。手はじめにすること。また、そのもの。
- [初出の実例]「品川は目ぐろ不動を鼻ッはり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐宝暦一二(1762)桜三)
- 「時に喜三太さん、端ッ張りに二三本鵺を射てくんなさらぬか」(出典:歌舞伎・昔噺額面戯(額抜け)(1879))