日本大百科全書(ニッポニカ) 「龍門山」の意味・わかりやすい解説 龍門山りゅうもんざん 和歌山県北部、紀の川市にある山。紀ノ川南岸を東西走する龍門山系の主峰で、標高757メートル。山名は、古く九頭竜王(くずりゅうおう)を祀(まつ)ったことによるという。山容から紀州富士ともよばれる。古生代三波川(さんばがわ)系の結晶片岩中に貫入した蛇紋岩からなり、山頂に高さ約4メートルの磁石岩がある。『太平記』によると南北朝時代の古戦場で、展望も優れ、登山者も多い。龍門山県立自然公園域。和歌山県の特産種キイシモツケの群生地があり、県の天然記念物となっている。北麓(ほくろく)一帯ではミカン栽培が盛ん。JR和歌山線粉河(こかわ)駅から頂上まで約2時間の行程。[小池洋一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例