うずら車(読み)うずらぐるま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「うずら車」の意味・わかりやすい解説

うずら車
うずらぐるま

ウズラの形につくった宮崎県地方の郷土玩具(がんぐ)。タラノキ丸木を鉈(なた)で三角形に切り落とし、2個の車をつけ、赤黒の彩色をしてある。東諸県(ひがしもろかた)郡国富(くにとみ)町法華岳薬師(ほけだけやくし)と宮崎市佐土原(さどわら)町(旧広瀬町)久峰観音(ひさみねかんのん)で2種が売られている。807年(大同2)伝教(でんぎょう)大師開山として法華岳薬師が建立されたとき、百済(くだら)から帰化した老翁の百歳記念に子供たちに分け与えたという。子育ての縁起物玩具とされている。

[斎藤良輔]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「うずら車」の解説

うずら車

宮崎県の郷土玩具。鶉を模した木製の玩具で、車がついており転がして遊ぶ。久峰系、法華岳系の2系統が知られる。鶉車。

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