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大師 だいし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大師
だいし

神奈川県北東部,川崎市川崎区の地区。多摩川下流の右岸にある。平安時代後期に真言宗智山派平間寺 (川崎大師) がおかれ,江戸時代には門前町としてにぎわった。大正初期には自然堤防上を中心に多摩川梨の大栽培地でもあった。明治末からの工場進出により,地先埋立て地石油化学を中心とする大工場地域となり,大気汚染が第2次世界大戦前から社会問題となっている。川崎港の一部の大師運河には,石油化学関連の専用埠頭がある。大師の節分会と毎月 21日に行われる縁日は関東一円からの人出でにぎわう。

大師
だいし

偉大な導師の意。尊称高徳の僧の尊称にも用いられる。中国をはじめとして,日本では朝廷から各宗の高僧諡号として賜わった。最も古いのは貞観8 (866) 年7月最澄に贈られた伝教大師の号で,最近では 1962年に浄土宗開祖源空 (法然上人) が,従来の五大師号に加えて和順大師を贈られている。俗に「お大師さま」というときは弘法大師空海をさす。

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デジタル大辞泉の解説

だい‐し【大師】


菩薩(ぼさつ)の尊称。
朝廷から高僧に対して贈られる称号。死後に贈られる場合が多い。日本では貞観8年(866)に最澄が伝教大師の称号を贈られたのが最初。
高徳の僧の敬称。
弘法大師のこと。

だいし【大師】[地名]

神奈川県川崎市川崎区の地名川崎大師(平間(へいけん)寺)がある。付近は京浜工業地帯の一部で、化学工業が盛ん。

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世界大百科事典 第2版の解説

だいし【大師】

大師範または大導師の意。釈迦,あるいはその教えを尊んで大師と称するが,中国において学すぐれ帝王の師となるべき高僧の敬称として用いられ,やがてもっぱら死後に贈られる諡号(しごう)となった。天台大師(智顗(ちぎ)),弁覚大師(慧遠(えおん))などがその例である。日本でも866年(貞観8)最澄に伝教(でんぎよう)大師,円仁(えんにん)に慈覚大師の号が天皇から贈られて以来,空海弘法(こうぼう)大師など各宗の宗祖に贈られた。

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大辞林 第三版の解説

だいし【大師】

〔大導師の意〕 仏・菩薩を敬っていう語。
徳の高い僧を敬っていう語。
朝廷から徳の高い僧に与えられる号。多く死後に諡おくりなとして贈られる。日本では、最澄に「伝教大師」の称号を贈ったのが最初。
仏・菩薩や高僧をまつってあるところ。大師様。
○
弘法大師(空海)のこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大師
だいし

偉大なる師の意で、高徳の師に対する敬称として用い、また仏をさす場合もある。中国で、たとえば天台智(ちぎ)を智者(ちしゃ)大師、吉蔵(きちぞう)を嘉祥(かしょう)大師、法蔵(ほうぞう)を香象(こうぞう)大師などのように弟子や後世の人々が尊称したのに始まり、のちには朝廷から諡号(しごう)として追贈されるようになった。わが国ではもっぱら諡号として用いられ、866年(貞観8)最澄(さいちょう)に伝教(でんぎょう)大師、円仁(えんにん)に慈覚(じかく)大師と追諡(ついし)されたのを嚆矢(こうし)として、空海の弘法(こうぼう)大師など、以後近世に至るまで高徳の師に与えられた。[藤井教公]

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