カルマンの遷音速相似法則(英語表記)Karman's transonic similarity rule

法則の辞典 の解説

カルマンの遷音速相似法則【Karman's transonic similarity rule】

薄い二次元の翼形の長さを一定に保って,厚さ方向のみを可変としたくさび形の物体(擬似翼)を,翼に相対的な主流速が音速に近いような流れの中におく.このとき翼に働く力に対して,力学的な相似性が成り立つためには,次の無次元パラメータ K か κ が同一の値をとらなくてはならない.

ここで M は主流のマッハ数,τ は翼の厚みと長さとの比,γ はポアッソンの係数*気体定圧比熱定積比熱との比)である.カルマンは最初,遷音領域の解析のためのパラメータとして K のみが含まれることを見いだしたが,のちにもっと広いマッハ数の範囲に対しては κ のほうがよいことが示された.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android