幾世餠(読み)いくよもち

精選版 日本国語大辞典 「幾世餠」の意味・読み・例文・類語

いくよ‐もち【幾世餠】

  1. 〘 名詞 〙 江戸名物のあん餠。元祿一七年(一七〇四)小松屋喜兵衛が、吉原遊女幾世落籍して妻とし、その名を冠して江戸両国で売り始めたため、この名があるといわれる。幾代・幾世。
    1. [初出の実例]「曾我の十郎世に落ち、幾代餠(イクヨモチ)の店を出して」(出典歌舞伎追善彼岸桜中将姫京雛)(1708)彼岸桜)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android