思い合う(読み)オモイアウ

デジタル大辞泉 「思い合う」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あ・う〔おもひあふ〕【思い合う】

[動ワ五(ハ四)]
互いに恋しく思う。愛し合う。「―・った仲」
偶然、双方の考えが一致する。
「『…身共御館もここぢゃ』『これは―・うた事ぢゃ』」〈狂言記・鴈雁金〉

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精選版 日本国語大辞典 「思い合う」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あ・うおもひあふ【思合】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 互いにそれぞれ考える。皆一様に思う。
    1. [初出の実例]「あさましう、『いかさまに』と思ひあへり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
    1. 互いに恋い慕う。恋し合う。
      1. [初出の実例]「みがくれのほどといふともあやめぐさなほしたからんおもひあふやと」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
    2. 考えが一致する。考えがぴったり合う。
      1. [初出の実例]「『身どもがみたちも、これでおりやる』『そなたはどこぞ』『これはおもひあふた事じゃ、身共のみたちも是じゃは』」(出典:狂言記・三人百姓(1730))
    3. 互いにいたわりあい、助けあう。
      1. [初出の実例]「いりこみて足軽町の藪深し〈亀洞〉 おもひ逢たりどれも高田派〈釣雪〉」(出典:俳諧・曠野(1689)員外)

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