思い合せる(読み)オモイアワセル

デジタル大辞泉 「思い合せる」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あわ・せる〔おもひあはせる〕【思い合(わ)せる】

[動サ下一][文]おもひあは・す[サ下二]
他の事例を引き合いに出して考える。考え合わせる。「彼の言動を―・せると納得できる」
思い当たる。
一二の枝のへだて、不思議なりとて、―・せける」〈曽我・七〉
[類語]考え合わせる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「思い合せる」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あわ・せるおもひあはせる【思合】

  1. 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]おもひあは・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙
  2. いくつかの事を思いくらべて考える。あれこれと考え合わせる。
    1. [初出の実例]「深きこころ高きおもひも、もろもろの事をおもひあはせ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)
  3. あれこれ考え合わせた結果ある点に思いつく。なるほどと思う。思いあたる。
    1. [初出の実例]「この男〈略〉顔も声もそれなりけりとおもふに、思ひあはせて、わがさまのいといらなくなりにたるをおもひけるに」(出典:大和物語(947‐957頃)一四八)
    2. 「其時はなにとも覚えざりしか共、後にこそ思ひあはする事共も多かりけれ」(出典:平家物語(13C前)三)

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