慶長江戸図全(読み)けいちようえどずぜん

日本歴史地名大系 「慶長江戸図全」の解説

慶長江戸図全(別本慶長江戸図)
けいちようえどずぜん

五〇・九×八一・二センチ 稿本 弘化二年写 都立中央図書館蔵

解説 慶長七年の状況と考証され現存最古の江戸図となる。市街草創期を表す貴重な見取図で他の流布は知られない。文字線描のほか記号はなく、日比谷入江が残り、「士衆住居」「町人住居」と文字で説明し、市街の範囲は不明瞭、地名などもその後の通称とかなり異なる。標題は目録上の付加で、「別本」を冠称して慶長十三年図と区別し、考証により(慶長)七年(江戸)図ともいう。収載は古板江戸図集成(無彩色影写)のほか原色写真印刷版が数種ある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android