網取村(読み)あんとうりむら

日本歴史地名大系 「網取村」の解説

網取村
あんとうりむら

[現在地名]竹富町崎山さきやま

崎山さきやーん村の東にある同村小村。地元ではアントゥリという。崎山さきやま湾と網取あみとり湾に挟まれた岬に位置し、集落はウルチ岳(二二三・八メートル)を背に網取湾北西端に面していた。網取湾は北に開口する湾で、東のサバ崎と西のウルチ崎の間の約二キロの湾口から約三・三キロも湾入し、中央部から奥は幅四〇〇―八〇〇メートルと狭くなっている。両島絵図帳には「あみとり村入江口、さは崎よりはま崎迄干瀬続内遠浅」とみえ、八重山島由来記には「網取港口(中略)口本より江奥迄三拾町程、湊内広所拾町、狭キ所三町、深拾四五尋程」とある。湾奥にウダラ川とアヤンダ川が流入、ウダラ川は上流一キロほどまでは舟で遡上でき、川沿いの道は大原うふあら越地へ通じた。湾の東に細長く延びるサバ崎にはナータ・パンデーヌタなど当村の水田があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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