聖母マリアの夕べの祈り(読み)セイボマリアノユウベノイノリ

デジタル大辞泉 「聖母マリアの夕べの祈り」の意味・読み・例文・類語

せいぼマリアのゆうべのいのり〔セイボ‐のゆふべのいのり〕【聖母マリアの夕べの祈り】

原題、〈イタリアVespro della Beata Vergineモンテベルディ教会音楽。1610年刊。ローマ教皇パウロ5世に献呈カトリック教会の晩の典礼に基づく。作曲当時、前例のない大規模な作品だったことで知られる。

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世界大百科事典(旧版)内の聖母マリアの夕べの祈りの言及

【モンテベルディ】より

…1590年からマントバ公の宮廷にビオラ奏者として仕え,1601年には楽長になった。マントバ時代の作品には《マドリガーレ集》第3~5巻(1592,1603,05),オペラ《オルフェオ》(1607),《アリアンナ》(1608),教会作品《聖母マリアの夕べの祈り》(1610)などがある。これらの作品には通奏低音,ホモフォニー,自由な和声進行,大胆な不協和音,表現的なレチタティーボ,壮麗なコンチェルタート(声と楽器,あるいは声同士,楽器同士を対比的に掛け合わせる技法),楽器の豊富な使用など多くの新しい音楽の特徴がみられ,彼の音楽が劇的表現に満ちたバロックへと足を踏み入れたことを示している。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」