賊に兵を貸す(読み)ぞくにへいをかす

故事成語を知る辞典 「賊に兵を貸す」の解説

賊に兵を貸す

相手に便宜をはかって、かえって自分の身に害を受けることのたとえ。

[由来] 「戦国策しん策」に出て来るエピソードから。紀元前三世紀、戦国時代の中国でのこと。秦という国の王が、せいという国を攻撃しようと考えました。しかし、はんしょという家臣はそれに反対します。なぜならば、遠方にある強国、斉を攻撃すれば、秦の国力は疲弊して、近くにあるほかの国々を喜ばせるだけだから。范睢は、そのことを「賊に兵をし、とうに食をもたらす(反乱軍に兵士を貸してやり、盗人食糧を届けてやる)」ようなものだ、と表現しています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android