通常兵器移転報告制度(読み)つうじょうへいきいてんほうこくせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「通常兵器移転報告制度」の意味・わかりやすい解説

通常兵器移転報告制度
つうじょうへいきいてんほうこくせいど

通常兵器の国際移転を管理抑制するため,その輸出入国連に報告する制度。日本が 1991年3月に提唱,同年5月の国連軍縮京都会議で,当時の海部首相が国連総会への提案の意向を表明した。湾岸戦争直後の7月のロンドンサミットでも通常兵器の拡散防止が焦点となり,共同宣言で,通常兵器移転の実態の国連登録制度などによる透明化,兵器移転のガイドライン設定,不安定化や緊張激化の原因となる武器移転の自制を求めた。 12月の国連総会で日本と ECなど 12ヵ国が共同提案し,採択された。 92年1月,国連軍備制度が発足,93年4月に第1回登録を実施した。

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