PRES/COMUE(読み)プレス/コミュ

大学事典 「PRES/COMUE」の解説

PRES/COMUE[仏]
プレス/コミュ

PRESはフランスの「研究・高等教育拠点(フランス)」。2006年4月の研究計画法により導入された高等教育政策。地域の大学間の連携のためのプランを募集し,そのなかから選ばれたいくつかの「拠点」に効率的な投資を行い,EUおよび世界の高等教育市場でのフランスのプレザンスを高めようとした。2010年1月までに15の「拠点」が形成された。しかし2013年7月の高等教育・研究法により,新たにCOMUE(大学・高等教育機関共同体(フランス))が導入されている。COMUEには大学と同じ法人格(EPSCP)が与えられ,独自の修了証の発行や予算執行も可能になった。2017年6月現在21存在するCOMUEにおいては,大きな大学を中心として周辺のグランド・ゼコールなどを吸収しつつ,MとD(マスターとドクトラ)に傾斜した教育が目指されている。他方,COMUEからはずれた大学には,L(リサンス=学士)財源を集中して大学中退者を減らす努力が求められている。大学人からは大学の二極化をもたらすとの批判もある。
著者: 岡山茂

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報