最新 地学事典 「B-テクトナイト」の解説
ビーテクトナイト
B-テクトナイト
B-tectonite
線構造が面構造よりも優勢に発達したテクトナイト。同一直線で交わる幾組かのS面が交差する場合,S面に沿うすべり運動に褶曲が伴う場合,さらにb軸方向への伸長が著しい場合などに生ずる。褶曲,すなわち外回転が優勢な場合にはR-テクトナイトということがある。ファブリック軸bで交差するS面ですべり運動が行われ,しかもb軸がすべり方向に直角である場合には,b軸はB.Sander(1930)の定義によるB軸,すなわち運動の対称面への垂線であるが,常にこれが成り立つとは限らない。一般にB-テクトナイトにおける平均歪みは軸対称に近く,歪み楕円体の形は長回転楕円体に似る。B-テクトナイトのファブリックダイヤグラムにおいては,B-ガードルまたはb軸方向への点集中が顕著で,軸対称ファブリックが特徴的。二つのB-テクトナイトの組み合わさったとみなされるもので,二つのB軸が直角の場合をB⊥B′テクトナイト(B⊥B′tectonite),直角以外の角度で交わる場合をB∧B′テクトナイト(B∧B′tectonite)ということがある。それぞれ直交するガードル(B⊥B′girdle),斜交するガードル(B∧B′girdle)で特徴づけられる。これらは時期的に隔たった変形作用が重複して形成される場合もあるが,同一変形過程において,歪みの特性が継続的に変化して生ずることも多い。
執筆者:小島 丈児
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

