EAT(読み)イーエーティー

改訂新版 世界大百科事典 「EAT」の意味・わかりやすい解説

EAT (イーエーティー)

1966年ニューヨークで結成された芸術家と技術者のグループ。Experiments in Art and Technology(芸術科学技術実験)の略称。ベル電話研究所の技師クリューバーBilly Klüverを中心に,画家ラウシェンバーグ,映画作家・画家ホイットマンRobert Whitman,作曲家ケージ,舞踏家カニンガムなど各分野の芸術家が集まった。目的は,コンピューターやテレビジョンなど新しいエレクトロニクス技術を含む科学技術を,芸術に応用することにあった。結成年の10月13日から9日間にわたった〈EATの夕べ〉は,芸術各分野の総合的な発表会となり,〈インター・メディアinter-media〉という言葉を世に広めるきっかけとなった。68年には〈より多くの始まりSome More Beginnings〉展(ブルックリン美術館)を開いた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「EAT」の意味・わかりやすい解説

EAT
イーエーティー
experiments in art and technology

「芸術とテクノロジーにおける実験」の略称。 1966年ニューヨークで元科学者の B.クリューバーが中心となって結成された芸術家と技術者による組織。芸術とエレクトロニクスなどの科学技術との結合を積極的に推進することを目的とした。美術家では R.ラウシェンバーグが最も活動的メンバーで,66年の『演劇エンジニアリングの9晩』など,多くのパーフォーマンス (→ハプニング ) のほか,70年の日本万国博覧会でもその活動が知られた。

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世界大百科事典(旧版)内のEATの言及

【ハプニング】より

…日本でも,ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ,ハイレッド・センター(高松次郎,赤瀬川原平,中西夏之ら)などのグループや一柳慧(いちやなぎとし),小杉武久ら音楽家のハプニングが知られている。60年代末には,R.ラウシェンバーグらのEAT(イーエーテイー)(1969結成)が,テクノロジーとアクションを織りまぜた大がかりな催しを展開した。 ハプニングは60年代という破壊的・行動的な時代の産物であり,肉体信仰のロマンティシズムと管理社会への反抗精神に色濃く彩られていた。…

※「EAT」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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