知恵蔵 「GoogleApps」の解説
Google Apps
無料版では、独自ドメインを利用したメールの送受信がGoogle社のメールサービスGmailを介して利用できる他に、Googleカレンダー、ワープロや表計算ソフトなどのオフィスソフトがウエブブラウザー上で利用できるGoogleドキュメント、企業や家庭向けのホームページを簡単に作成できるGoogleサイト、チャット機能を持つGoogleトーク、ブログサービスのBlogger等の多彩なサービスが利用できる。なお無料版には、教職員や学生を対象とした広告表示のない教育機関向け「Google Apps Education Edition」もある。
1ユーザー当たり年間6000円で利用できる有料版の「Google Apps for Business 」では、無料版で利用できるサービスの他に、1ユーザー当たり25GBのメール容量が用意され、スマートフォンで世界的に高いシェアを持つRIM社のBlackBerryや電子メールと情報管理機能を持つMicrosoft社のOutlookとの相互運用が可能となる。なお有料版のメールサービスでは、2007年にGoogle社が買収したPostini社の強力な迷惑メールフィルターやウイルスメール駆除技術が利用できる。また、99.9%の稼働率が保証され、年中無休24時間体制のサポートも受けられるため、メールサーバーの運用コストを削減したい企業にとっては魅力的なサービスである。実際に国内でも多くの企業がGoogle Appsを導入している。ちなみにGoogle社はGoogle Appsの代理店販売プログラムを実施しており、同サービスに付加価値を付けた代理店個々のサービスも展開されている。また、10年7月には、米連邦政府のセキュリティー基準を満たす「Google Apps for Government」が発表され、同製品は環境庁向けの製品として有料版に加わった。
(横田一輝 ICTディレクター / 2011年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報