AIスピーカー(読み)エーアイスピーカー

デジタル大辞泉 「AIスピーカー」の意味・読み・例文・類語

エーアイ‐スピーカー【AIスピーカー】

AI speaker》⇒スマートスピーカー

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共同通信ニュース用語解説 「AIスピーカー」の解説

AIスピーカー

インターネットに接続し、内蔵マイクで人の声を認識、人工知能(AI)が情報を調べたり、家電を操作したりしてくれるスピーカー。普通に音楽が聴けるほかネット通販注文もできる。アマゾンコムグーグル製品有名。アマゾンなら「アレクサ」、グーグルなら「OK、グーグル」といった決まり文句を言うと、スピーカーが反応しAIが質問やお願いに応えてくれる。価格は1台数千円から数万円する。

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知恵蔵 「AIスピーカー」の解説

AIスピーカー

搭載されているAI(人工知能)によって、人の言葉を理解し、音楽や動画の再生、天気予報やニュースの読み上げ、照明器具やテレビなどの家電製品の操作等が可能な、音声アシスタント機能を持つスピーカー。「スマートスピーカー」とも呼ばれる。
最初に登場したAIスピーカーは、2014年11月に発売された、Amazon社の「Amazon Echo(エコー)」と呼ばれる製品。Amazon Echoは、AI音声アシスタント「Amazon Alexa(アレクサ)」を搭載しており、16年には年間出荷台数が800万台以上、16年12月のクリスマス商戦では品切れになるほどのヒット商品となった。16年11月には、Google社の「Google Home」がAmazon Echoのライバルとして登場。米国調査会社「eMarketer」による17年4月のレポートでは、米国のAIスピーカー市場は、Amazon Echoが70.6%、Google Homeが23.8%のシェアを占めている。
音楽再生を例にあげると、AIスピーカーは、近距離通信規格のBluetooth搭載スピーカーのように、単にワイヤレスで音楽を出力するだけではなく、音声によって、特定の曲や、ジャンル指定、音量調整や再生停止操作が可能だ。例えばAmazon Echoでは、Amazon社の音楽の聴き放題サービスである「Prime Music」等にある曲を、「アレクサ、ビートルズの曲をかけて」などと話しかけることで再生できる。Google Homeでも、「OK Google」または、「ねえ、Google」という言葉に続けてリクエストすれば、同社の「Google Play Music」サービス等の曲が再生可能だ。
AIスピーカーは、音楽再生以外にも、様々な機能を搭載している。AIスピーカーに対応した家電製品を操作することも可能だ。スマートフォンの音声認識機能のように、AIスピーカーが音声を認識し、クラウド上のデータベースから認識した言葉の返答に相当する情報を取り出して音声出力する。ユーザーがAIスピーカーに向かって、「明日の最初の予定は何時?」と話せば、登録しておいたスケジュールから該当するものが音声出力される。また、「明日の朝6時に起こして」と話せば、翌朝6時にアラームがセットできる。他にも、AIスピーカーに向かって話すことで、お店のおすすめ商品や献立の紹介、電車の運行情報の確認や、タクシーの配車などが可能であり、単なる音声認識ではなく、ディープラーニングを基盤としたAI機能によって、使い込むほどにユーザーへのサポート能力が向上する。
17年10月6日、Google Homeが、10月23日には、その小型版の「Google Home Mini」が日本で販売された。そして、同年11月15日にはAmazon Echoと、小型版の「Amazon Echo dot」が発売された。
ちなみに、同年10月5日には、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の国内最大手であるLINEからも、「Clova WAVE」というAIスピーカーが発売されており、12月9日には、SONY社から、音質にこだわったAIスピーカー「LF-S50G」が発売される予定となっている。
今後の日本国内におけるAIスピーカー市場が注目される。

(横田一輝 ICTディレクター/2017年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「AIスピーカー」の意味・わかりやすい解説

AIスピーカー
えーあいすぴーかー

おもに家庭用の音声入力デバイス。マイクロホンとスピーカーをもち、音声で操作する。その他のユーザーインターフェース(ボタンや表示など)は最小限のものしかもたない。ウェイクワードで音声認識を起動し、その後の処理はクラウド上で行われる。このため、AI(人工知能)スピーカー自体は比較的安価なハードウェアとなっている。情報検索、音楽再生などのほかに、設定しだいでは、ネットにつながっているテレビ・照明・エアコンなどの操作も行うことができる。製品はAmazon(アマゾン)が2014年に、Google(グーグル)が2016年に販売を開始した。一般ユーザーがネットとのやりとりをするうえで、パソコンやスマートフォンにかわる新しい手段として期待される。一方で、ネットにつながったマイクロホンが24時間つねに聞き耳を立てていることに対する、プライバシー上の懸念の声もある。

[丸山 宏 2019年4月16日]

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