…国際政治の行為主体の多様化というパラダイムからは,主権国家主体の伝統的リアリズム理論,多国籍企業(MNC)主体の相互依存理論,個人のアイデンティティ主体の中心・周縁理論の3類型が,行動科学的方法の基礎となっているデカルト・ニュートン的パラダイムの方向で実証科学化される流れが主流となっている。これら3類型の複雑な変容のなかで,古典的主権国家以外の行為主体が,国際連合,その系列の政府間国際組織(IGO)から,徐々に多国籍企業(MNC)や一般の非政府間国際組織(INGO)へとその比重を移行させている。種々のレベルでの国際理解,情報の集散,世論の形成,コミュニケーションの確保,圧力団体行動,多元主義の推進,統合へのアイデンティティの面で,INGOの機能は規範的側面からもあたらしい国際秩序形成の次元を切り開きつつある。…
…国際機構ともいう。国際連合は国際組織を政府間国際組織(IGO,intergovernmental organizations)と非政府間国際組織(INGO,international non‐governmental organizations)に分類している。前者は政府間協定(条約)によって設立されたものであり,後者は政府間協定によって設立されたものではない,というのが分類基準になっている。…
※「IGO」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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