地球にすむ生物の豊かさについて、科学的に評価し、政策立案を支援するための専門家組織。正式名称は「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットホーム」。地球温暖化問題で、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の出す報告書が各国の政策に影響を与えてきたことにならい、国連環境計画(UNEP)などの主導で2012年に設立された。120カ国以上が参加している。19年までに土壌劣化や外来種、世界の生物の豊かさの実情など計18の報告書をまとめる予定。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、政策提言を行う政府間組織。正式名称「Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学―政策プラットフォーム)」の略称。2008年11月以降、国連環境計画(UNEP)の下で検討され、2012年4月に設立された。2021年3月現在、137か国が参加しており、事務局はドイツのボンに置かれている。気候変動分野の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)を手本にしているため、IPCCの生物多様性版とも称される。
その活動は、科学的評価(生物多様性と生態系サービスに関する地球規模・地域別・テーマ別の科学的評価の実施)、能力養成(科学と政策との連携を改善するための能力養成の候補事業に対する優先順位づけと資金・技術・手法などの支援)、知見生成(政策立案に有用な科学的知見の特定、新たな知見の生成や研究活動の促進)、政策立案支援(政策立案に有用なツールや手法の特定、そのさらなる開発と活用の促進)の四つの機能を柱としている。その成果の一つとして、2019年に「生物多様性・生態系サービスに関する地球規模アセスメント報告書」が公表された。
[磯崎博司 2021年9月17日]
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